テキストサイズ

たんたんたぬきポエム

第13章 禁断の果実

太古の時代
この惑星(ほし)に生命が誕生した時代
人も神と共に神話の世界に生きていた

そこは楽園
死もなく、争うこともなく
人も獣も妖精もみんなが仲良く生きていた

ところが、人には欲望が芽生えてしまい、神のみが食すことを許される禁断の果実に手を出してしまい、神話の世界、楽園を追放されてしまった

そうまでして食したかった禁断の果実とは何だったのだろう?

人に芽生えてしまった最初の欲望は性欲
即ち禁断の果実とは男女の営み

男は女に、女は男に興味を抱き、お互いに裸になったら、もっと深い欲望に襲われて、抗うこともできずに、お互いに異なる形をした凹凸を重ねてみたら、交わってしまった、営んでしまった

営むことは新たな命を生むこと
神のみに許された禁断の行為を人はしてしまった

神でない者が新たな命を生むことは、古い命が死ぬということ

生殖を覚えてしまった人は寿命という宿命を負ってしまった

そして神話の世界、楽園を追放された

男女の営みとは、追放、死という残酷な運命を課せられてまで食したい程の果実だったのか?

それはもう、飯は食わずも生きていけるが、これがないと生きて行けない程の果実である

死ぬのは恐いけど、遠い遠い時代のご先祖様に感謝して、今夜も営もう





ストーリーメニュー

TOPTOPへ