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平和な時間と幸せな時間

第1章 朝の時間

アルト「早く行け。 待ってるぞ」

ルドルフは立ち去った。
あれ?
今思えば、ラスティ……普通に名前で呼んでたな。

「ジジイ」しか言ってないのに。
じゃあ、仲直りになったのか?

もしそうなら、俺は嬉しい。

アルト「よし、寝るか!」

再び歩き始めたとき、「キャッ!」と聞こえた。

どうやら、ぶつかってしまったらしい。

アルト「ご、ごめん」
???「アルトを見つけたからレナとマリーと3人で一緒に遊ぼうとしたのに…」
アルト「ごめん…」

ん?
今、マリーって…。
マリーは自分のことを「マリー」って言わない。

そして、その髪型に服装…。
マリーと同じ髪型と髪色で、赤黒い服を着ていた。

アルト「まさか…イヴ?」
イヴ「?……イヴよ」
アルト「月で歌を歌わなくってもいいのか?」
イヴ「カルテジアンはもういない。 だから、歌う必要無い」
アルト「そうか…。 イヴ、今幸せか?」
イヴ「えぇ、幸せよ。 とっても、ね」
アルト「マリーとレナは?」
イヴ「部屋で待ってる」
アルト「リゼットとかポポとかサクヤとかはどうした?」
イヴ「リゼット達はスイーツ巡りに行っちゃったの」
リゼット達はスイーツ巡りに行ったのか。
イヴ「遊んでくれる?」
アルト「いいぞ。 何して遊ぶ?」
イヴ「そうね。 かくれんぼは?」
アルト「こんな広い騎士団兵舎でかくれんぼ…? それは流石に大変だな…」
イヴ「えー……じゃあ鬼ごっこ」
アルト「ランベルトは人がいっぱいいるし、騎士団兵舎は走っちゃいけないからなぁ…」
イヴ「つまんない…」

イヴがムスゥッと顔をした。
へぇ~、イヴって意外とそういう表情があるんだな。

アルト「じゃあ本でも読むか?」
イヴ「読みたい! マリーを連れてくるね」
アルト「部屋で待ってるから」
イヴ「うん!」

イヴはニッコリ笑って走った。
って…。

アルト「おい、イヴ! 廊下は走っ、………行っちゃったか」

俺は自室に戻った。

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