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仔犬のすてっぷ

第16章 潜入!ボーイズ・バー



「・・・到着しました」

運転手さんの1言で、リムジンのドアが開く。



 ココは名古屋は栄の1等地・・・では、なかったけども、それなりに良い場所だ。

錦だもんねぇ・・・
色々なお店があるよねぇ・・・

ぱっと見ただけでも、パブやらナイトバーやらガールズ・バーやら、メイド喫茶やら、猫カフェやらカットハウスやら小洒落てそうなカフェやらが、まあ、これでもかっ!!て言うくらいまあ沢山・・・
ありすぎて、目がちかちかする・・・(汗)


「で、お姫様。
ココが我が居城・・・ボーイズ・バー
《パンドラ オブ ハウス》でござりまする」

蒼空が戯けながら、執事のような身のこなしと奇妙な言葉使いで指し示した先に・・・



…ぱ、ぱんどらの、家?
すんごいネーミングだなあ・・・(汗)


「……いま、すごい名前だなぁって、考えたでしょ?まあ、名前は禍々しいかもしれないけど、中身を見たら納得すると思うわ」


 歩美さんが、ハイヒールを鳴らしながら歩く後についていく。
蒼空は僕の横でいつもと変わらない様子のまま、僕と一緒にならんで歩いている。


・・・・・・なんか、緊張してきた……。

 雑居ビル、と言うには豪華なビルの一階にある自動ドアをくぐると…
入ってすぐのエントランスホール正面にある大きな木製の両開きのドアがあって……。
 そこに、白のワイシャツに、赤色の紐タイに黒のスラックス、黒の革靴・・・はじめて蒼空と出逢った時と同じ制服姿のボーイさんが二人。



「「お帰りなさいませ、オーナー」」


彼らは、胸に左片手を当て、キレイなお辞儀で声をハモらせながら歩美さんを出迎えた。




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