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仔犬のすてっぷ

第17章 予期せぬ来客


・・・確かに色々あったし。

普通の友達関係じゃない事も確かだ。


……そもそも、僕らの交流は、蒼空が僕に迫って壁ドンしたところから始まっているような気がしないでもない(笑)


「奈緒ちゃん、蒼空はね…初め、僕を男だって信じなかった人なんだよ?どう思う?」

「あ、私もその意見に賛成。ゼミで初めて話した時は、男のコのフリをする女の子なのかな?って疑ったもの」

・・・・・・あ、あれ?
もしかして、僕…今、墓穴を掘りました?(汗)


「だよなあ〜…やっぱり、そうだよな〜…。
いや、ホントに好みの女の子に拾われたと、感激したくらいだからな。
あの後、どうお近付きになろうか、本気で考えちまったしぃ♪」

 うんうん☆と、自分の台詞に頷きながらしみじみ語る蒼空に


「私だって、初めは
『このひとが女の子じゃなくて、男のコだったら…付き合いやすくていいのになぁ〜』
って、本当にそう考えたんだもの。
喫茶店でドライブの話が出た時に、優くんの免許証をもし見ていなかったら・・・多分、まだ疑っていたかもしれないよ?」



・・・いや、あの、その〜…
確かに男の人にナンパされる率は高いし、自分でも外見的には男性寄りより女性寄りなのは認めてますが……
改めて言われると傷つくかもしれず・・・(泣)


「…でっ……でもさあ、中身は、男のコだよね?ねっ?!」

藁にもすがる思いで、自分の“男のコ”の断片を求めて聞いてみるも・・・・・。


「「・・・どうかなあぁ?」」

仲良く揃って首を傾げる二人に、僕はがくっと項垂れる。
……そりゃないよ、お二人さん(泣)


「優くん。じゃあ、こんなの試してみる?」

奈緒ちゃんが、まあまあ、気を落とさないでよ☆と僕をなだめながら、スマホを指し示した。


「……心理性別テスト??」

「これで、優くんの心理的性別が、男性寄りか女性寄りかが診断出来るよ?
一回試してみない?」


・・・な、なるほど。
ソレはぜひとも試させてもらいます!


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