無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「こ、今度は…お、俺の番、だなあ……」

両拳と腕に巻いていたチェーンをジャラジャラいわせながら解いた清は、そのまま鞭のように叩きつけてきた。


「…くっ……！」

　さっき地面に叩きつけられたのと、電撃のダメージが蓄積された潤の体は、思うように動かせる状態ではなくなっていた。
　それでも叩きつけの軌道を読み、チェーンを避ける事が出来たが、もう一本のチェーンが、真っ直ぐ一直線に飛んできて潤の左腕にジャララッ！と音を立てて絡みつく。


「ネビュラチェーン（笑）かよっ？！
ガタイに似合わず器用に使いやがる！」

「…君の力では、僕のチェーンからは逃れる事は出来ない！」

「……しかも、モノマネのオマケ付きかいっ？！その上ちゃんと普通に喋れるんやないか〜い！」

「僕のモノマネを認めてくれる君だからサービスしているのさ。死ぬ前のちょっとしたサプライズってわけ。気に入ってくれたかな？」

「……本物はモノマネもサービスも殺人もしないだろうがよ？！だいたい、その顔に体つきでア●ドロメダ瞬は、ない、ない、ない！」

　ツルッパゲの厳ついこの顔の何処からこんな声を出しているのか、あまり考えたくないのは潤だけでは無いはずである。


「よっ、余計なお世話、なんだな！……受けるがいい…サンダー・ウェーブ！」

「…ああっ！もうっ！！ツッコミどころが有りすぎて、死んでも死にきれなくなるだろっ！！」

　漫画やアニメみたいなジグザグに…という具合いには流石にいかないようだが、それでも潤に向かって的確に鋭い攻撃が飛んでくる。
そして、チェーンを避ける途中…身体の体重移動を読んでいるかのようなタイミングで、絡まっていた左手をグイッ！と引っ張られ……潤はバランスを崩されてしまった。

「……！！しまっ……」

　左脚に絡まったチェーンががっちり締まり、そのまま引っ張られた潤は力任せにぐるぐると空中を舞う。
そして……

ブウン…ブウン…ブウン…ブウン……

「うっ……うわあああああ・・・ぁ！！」

ジャイアントスイングのごとく・・・いや、チェーンにからめられたままさらに大きく振り回され、絶叫系大好きな潤でもその遠心力とＧで気が遠退いていく・・・。



「トドメだよ？メテオ・クラーッシュッ！！」