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仔犬のすてっぷ

第34章 事件が終って・・・


 僕が二人を宥めにかかると、今度は二人が同時にこちらを睨むように見てきた。
 蒼空なんか、わざわざなおちゃんの横に飛んできてまで自分をアピールしようと躍起になっちゃってるし、奈緒ちゃんは奈緒ちゃんでそんな蒼空をベッドから落っことそうと躍起になっている始末で……



「優希はどっちを選ぶんだ?!もちろん、俺、だよなぁ?!」

「……何ってるのよっ?!そんなの、私に決まっているじゃない?ねえ、優くん??」


は・ははは・・・ははははは・・・


 なんだよ?……ずいぶんっと、また、二人共仲が良くなっちゃってるじゃない?


「僕は……」

「どっちだ!」
「どっち?!」


ん〜〜〜〜っ!

今は、どっちも好きだぁ!



僕は取っ組み合いになっている二人の間に飛び込むと、二人を同時にギュッと抱きしめた。

「え?」
「あ、おい?」




「今の僕にとって、二人は大切な、大好きな人なんだよ。今は、それでいいじゃない?ね?」



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