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僕達の日常-血始し編-

第1章 〜プロローグ〜

◇小野家1階・居間◇

「郁、今日どうだった?」

夕飯の時間、お母さんに今日の感想を聞かれた。

「うん、友達も3人出来て良かったよ」

「そう、良かったわね…。」

安堵の表情を浮かべるお母さんだけど、すぐに真剣な表情を浮かべる。

「でも、"あの事件"だけは知られては駄目よ
仲良しの友達にも」

「うん」

そう、"あの事件"だけは誰にも知られてはいけない…。

知られたら、俊樹君達は僕から離れていくだろう…。

俊樹君、数多君、南君は優しくて良い人達だ。

けれど、僕達一家の事の秘密を知れば、そばから離れていくに違いない…。

僕とお母さんは、僕が中学の時に転校と引っ越しをした。

幸い、ご近所にも転校先の中学でも恵まれ、お母さんもパート先にも恵まれて現在も、楽しい毎日を過ごしている。

この日々がずっと続いてほしい、それだけが僕とお母さんの願いだ…。

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