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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第1章 ちょっと、待って!

チョットが、光邦に手を差し出す。

『アーナル様、さあ参りましょう』

「なに……その国王のところ?」

『そうです』

「命を失うのだけは勘弁してよ。私まだ、長生きしたいんだから」

観念したのか、意を決したのか、よくわからない感情に苛まれながらも、光邦は歩みはじめる。

力が抜けてフラフラの光邦の前を、チョットが歩く。

「ねえ、その国王のところは、近いの?」と光邦が聞くと、チョットは一言、

『わかりません』と返す。

「わからないの? だって、あなた歩いてるじゃない」

『我が星には着きましたが、この場所がどこかは、わかりません』

「ちょっと待てチョット!! あんた、宇宙船で降りるとき、確認しなかったの?」

『と、言われましても、まあ、ここは我々の星なので、いずれは到着するかと』

「じゃあ、さっきのやつに乗っていきなさいよ」

『あれは、宇宙にしか飛びません』

「うそでしょっ!?」


はたして、光邦は無事に国王に会いにいけるのか?

光邦とチョットの旅第一章がはじまります。










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