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この夏、君に溺れた

第7章 もしも許してくれるのなら

季節は秋を迎え、冬を越え、春が過ぎ、また夏になった。

同じ大学に進学した美羽ちゃんとは、選んだバイトも一緒で、夏休みを共に過ごしていた。


「あ〜あ。また夏休みが終わっちゃう。」

美羽ちゃんは、店内の掃除をしながら、ため息混じりで夏の終わりを感じている。

「まだ早いよ、美羽ちゃん。」

「早くないって。あと3日でどうやって彼氏を見つけるのよ。」


夏休みの間。

バイトの合間に合コンに勤しんだ美羽ちゃんには、結局彼氏はできなかった。

「そりゃあ、芽依はいいよ。言い寄ってくる男がいるんだから。」

後ろから覗く、美羽ちゃんの視線が痛い。


「あっ、ほら。噂をしたら……」

美羽ちゃんの視線の先には、大学生になった葉山君が。

レジに立つ私を見つけて、真っ直ぐに向かってくる。

「アメリカン、一つ。」

「アメリカン、一つでございますね。かしこまりました。」

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