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私淫らに堕ちます

第3章 悶々

体が熱い。グツグツと煮立ったような熱さがずっと体の中心から,体全体に伝わっていく。

 耐えられない疼きは,自分で自分を解消するしかない。あの日から3日,この状態がずっと続いている。

 学校から帰ると,バックをソファーの上に置き,服を脱いで下着姿になる。

 そのまましばらくベッドの上に横になるのが,最近の日課になった。目を閉じて,体を休めると,いろいろなシーンを思い出し,自分の感情を整理していく。
 

 

 授業中に会う彼は,全く変わっていない。まるであの時のことがまるでなかったかのようだ。

 話の合間にふと外に視線を向け,物憂げな彼の横顔は,まるで映画のワンシーンのようだ。

 だが,目を奪われるだけではないのが今の栞だ。
 
 二人での出来事が思い出され,つい唇に意識が向かってしまう。

 あんな甘く激しいキスは生まれて初めての経験だ。

 ただのキスであれほどまでに心を揺さぶられ,体の芯まで痺れてしまうものだと思いもしなかった。

 それに,普段礼儀正しい優等生とばかり思っていた彼が,いきなりキスをし,それをネタに脅してくる行動とまるで子ども扱いにし,あっという間に支配してしまうカリスマ性には正直今でも信じられなかった。

「僕にキスしてよ。」
そう言って彼は,私の唇を奪った。

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