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刑事とJK

第58章 破壊


まず、手紙の贈り主は不明ということ


手紙は一般の郵便配達員が持ってきたということ



刑事・刑部、及び警察科を潰しに掛かる

とは、具体的にどういうことを指すのかもわからない



ということ…





「結局、何もわかってねぇってことじゃねぇか」



斉藤はポンッと資料を置いた




「だから皆には、考えられるだけいろいろな案を出してもらいたいんだ」



中島は机に肘をついた





「…」



沈黙が続く



しかし、まず最初に沈黙を破ったのは刑部科の人間だった



「ここを潰すだなんて出来るわけがない。
どうせ、いたずらか何かでしょう」



警察科の人間も


「そうですよ
まず不可能だ」



と、手紙の内容を真に受けない考えだ





しかし刑事科はそうは思わなかった



「…仮に潰すとして…中身的なことか…建物をどうこうする、とか…」




斉藤はひとりでブツブツと喋っている



そんな斉藤を見て、藤野も山崎もニマリと笑った



南は、どちらともとらない中立の考えらしいが…






「斉藤君は、どう思うのかな?」



中島は聞いた





「…オレは、敵に備えるのが1番だと思います」




馬鹿馬鹿しい、と言う声が聞こえた気もするが

斉藤は無視して続けた




「考えられる可能性はいくつかあって…
一つはここの内部的破壊…」




「内部的とは?」




「ここの人間を仲違いさせたりして統制を取れなくし、潰すという意味っす。
二つ目は、そのまま。
刑事、刑部、警察科の建物ごと潰そうということ」




「そんなこと、出来るはずがない。」




「オレは真面目に答えてんだ。いちいち口出しすんじゃねぇ」



「なっ…口の利きかたがなってないぞ!!」


刑部科のひとりが怒り出した




「こういうのを、内部的破壊っていうのかな?」


「そうも考えられるっす」



「…」


中島のセリフに、返す言葉がない


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