刑事とJK
第60章 裏切り
天井の枠が外れたかと思うと、斉藤が飛び降りてきた
その足は、ゆうひを掴んでいた男の頭に直撃し
男はドサリと倒れた
『さ、斉藤っ…』
ゆうひは斉藤にしがみついた
…やっぱり、斉藤はいつでも守ってくれる…
ギリギリだけど…
「てめぇら…ゆうひに手ぇ出したらただじゃおかねぇからな!!」
ぶちギレの斉藤
顔恐っ
「おい、ネズミがまだ残ってるじゃないか
捕まえろ」
千堂は回りの男たちに命令した
男たちは斉藤に飛び掛かる
斉藤はゆうひを自分の後ろに隠しながら
ひとり、またひとりとぶん殴っていく
ただ、相手もタフで、ちょっとやそっとじゃダウンしない
眼前の敵をストレートで殴り、振り向きざまに後ろの敵を回し蹴り
ついでにもう一周回ってからのかかとおとし
『…///』
か、カッコイイ…///
はっ、今は見とれてる場合じゃないっての!!
ゆうひは自分の顔をパンパンと叩いた
その時、ゆうひの腕を男のひとりが引っ張った
『きゃっ!!』
斉藤は驚いて振り返った
しかし
隙を見せた斉藤に、男たちは容赦なく襲い掛かる
「!!」
斉藤は避けたが、バランスを崩してしまい
相手の五打目のパンチを頭に食らった
「っつ…」
『斉藤!!』
男たちは、よろける斉藤の背中を突き飛ばし、床に押さえ付けた