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刑事とJK

第61章 泣いてるの?



――――――――――――




PLLLLL…





PLLLLL…





「はいもしもし?」




暗がりの中、小泉は電話に出た


南は、小泉が怪しい動きを見せないか
見張っている



「――――…で?
…あれま、千堂やられちゃったか。
うんうん、あーわかった。
報告ご苦労様」




小泉は携帯を切って、また違うところへかけ直した





「もしもしーこちら小泉、
命令だ、人質解放して集まれ。場所はいつもの場所だ
サツに後付けられてくんなよ?…金?
それはどうでもいいから
じゃ、また後で」



小泉は同じ電話をもう2回ほどし
やっと携帯を閉まった




そして南の方を向いた



「ってことで。
君の女の子は建物の最上階にいるよ
バイバイ」


と、あっさり立ち去ろうとする小泉を南は止めた



「待て、お前を逃がすわけないだろうが」



「逃がしてくんなきゃ、今すぐにでも爆発させるけど?」



小泉の余裕の顔



殴ってやりたい





だが、やはり飛鳥のことを思うなら逃がさざるを得ない




「…なんで急に引き下がるんだ?」



「刑事科本部に、千堂っていう威張った奴が行ったんだけど…どうやら斉藤にボコボコにされたらしいよ?」




「千堂?」



「ああ、あのへんてこりんな手紙の贈り主さ。
一応今回の件は、皆あいつが指揮ってやがったんだ」


小泉はぶらぶらと歩き出した



「たいして実力もないのに態度でかいから、俺は嫌いだったけどね。
俺は今回の犯罪、全然気乗りしなかったし…
まぁ千堂がボコられてラッキーみたいな」



くくっと笑う




「つまり、刑事科を潰すって計画は斉藤が阻止したってことか?」




「まあ、そういうとこかな?
…その代償も大きかったみたいだけど…」



小泉はふっと遠い目をした




「?」




「まあ、そういうことで。
またね、刑事さん」




「次にお前を捕まえるのは南だ。覚えておけ」



「くくっ、了解ー」



小泉は卑しい笑みを浮かべ、暗闇の中へ消えていった





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