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刑事とJK

第10章 もう会えないのか



――――――――――――



「うぃーす」


斉藤は扉を開けた


「あ、風邪ひきの斉藤」


「先輩!?あれ、今日休みなんじゃないんすか?
ってか体は大丈夫っすか?」



「治ったし、仕事しに来た。」


斉藤は机に向かい、さっそく書類整理にかかった



なぜ最近は書類整理ばっかりなのか

それは前まで怠けてた分が今になって返ってきやがったからだ

黙々と作業をする斉藤を、シゲは感心して見ていた


(あの先輩が、僕に言われることなく自分から仕事をちゃんとするなんて…)



「雪でも降るんじゃないですか」


「ああ?」


「ごめんなさい…」




PLLLL… PLLLL…


ガチャ


「はい刑事科の斉藤ですが―…」


《あ、津森よ~
今日仕事に来るとは思ってなかったわ》


「…で?」


《頭に傷薬を塗りたいから、医療室来てほしいんだけど…》


「忙しいから無理、じゃあな…」


《ばい菌入ってたら腐ってくるわよ?》


電話を切ろうとした手を止めた


「…行けばいいんだろ、行けば!!」



ガチャン!!!


「先輩、荒れてますね~
今日もパトロールついでにゆうひちゃんに会いに行きますか?///」



「あいつはもう来ねぇよ」



「え…?」


ポカンとするシゲを余所に、斉藤は医療室に向かった


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