テキストサイズ

刑事とJK

第10章 もう会えないのか



ガラララ…


「来たぞ」


「あ、わざわざありがとうね。そこに座って」



医療室は、病院の診察室みたいなところだ


棚にはずらりと医薬品が並べてある


薬の匂いがきついから、この部屋はどうも嫌いだ



津森は昨日頭に塗ってくれた薬を持ってきた


「あら、もうほとんど傷口は塞がってるわ
再生力はトカゲね」


「るっせぇな」


津森は斉藤の髪を掻き分け、傷口に薬を塗った


「じゃあシップも貼りかえましょっか、昨日のままだもんね」

「いや、それはいいわ。朝に貼りかえたばっかだ」



「ひとりで?背中を?」


「ああ。じゃあ、いろいろとあんがとな
仕事に戻るわ」


斉藤は医療室を出ようとした



すると津森は斉藤の服をめくりあげた


「!?
おい、何すんだ…!?」



「こんなにきれいに、テープまできっちり背中に貼りかえるなんてひとりじゃ無理よ」


「オレの腕は超軟体なんだ」


「嘘おっしゃい」


津森は斉藤の両腕を後ろに引っ張った


「あだだだだ!!」


「ゆうひちゃんにでもしてもらったの?朝に?」


津森の前では嘘は通じねぇ…


「看病してもらっただけだ」



「…こっち来て」


津森は斉藤の手を引っ張った

ストーリーメニュー

TOPTOPへ