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【リレー小説】ルイーダの酒場

第12章 彼女が勇者です!

ヤスは、続ける。「ヒロは、成人になってもまだ、世界を知らない。今の現状を見つめるため、旅に出したいんだ」

「頼むよムトさん、みんな。俺も仲間に入れてくれよ」とヒロが頭を下げる。

ムトは乳を揺らしながら、ヒロの肩を叩く。

「ヒロ、今さらなに言ってる。お前、もう仲間じゃん。これから一緒に前に進んでいこう」

イワハシとパームも拍手をして迎え入れた。

ヒロが仲間になった。

「ところであなた、ヒロがムトさん達と旅に出たら、YouTubeチャンネルのほうはどうするつもりなの?」

サチが夫のヤスに尋ねる。

「勇者様御一行の旅、追っかけ生配信をやるさ!これは、見応えのあるチャンネルになるぞー」

ヤスは、仲間にはならずに自身のチャンネルの為についてくるつもりのようだ。

こうしてムト達は、ハンカチを振って見送るサチにお礼と別れを告げ、ヤスに追っかけ生配信されながら、再び旅に出た。が……

「仲間が増えて楽しいけど……やっぱり四人じゃないとダメだよね?」

キョーレツなゲンコをされたレミファは、頭にリンゴ乗せてるみたいなタンコブを撫でながら、みんなに訊いた。

「んじゃあ、馬車買おうぜ。で、魔物たちに戦わせようぜ。確か戦わなくても、俺らも経験値入るんだよな?」

「そうだっけぇ?」

ムトの言葉にレミファは頭を傾げる。


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