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【リレー小説】ルイーダの酒場

第18章 泉の女神

「そうかそうか、それは辛かろう。可哀想にのぉ」

女性特有の痛みで悩んでいるというムトに、白々しけ言葉をかけるカネミツ。

「っ……」

ムトは怒りを堪えている。

「よし、ムトよ。その苦しみから解放してあげようぞ」

「なにっ!」ムトの目が輝く。

「今度は、なにに転職したいと申すのか?」

「レンジャーだ、レンジャー、だから俺は……」

「問答無用っ!」

「はぁ!?」

ムトはレンジャーに転職した。

「俺、レンジャーになったのか? てか、体は……」

ムトは体に触れてみる。なぜか、乳はふんわりと残っていた。

「え、あれ?」

大神官カネミツは、あるものをムトに手渡した。

「これはわしが使っているバファリンじゃ。生理痛にも効くと……」

その瞬間、ムトの拳は大神官の頬をつらぬいた。

「ふぅ。つまらないものを殴ってしまった」

ムトは拳を解き、付いた埃を払うように手を振った。したら、拳を貫かれて倒れたカネミツは、ゆらりと立ち上がり……

「未熟者の分際で……ワシを殴るとは何事じゃあーっ!」

「あべぶっ!」

オジジとは思えないキョーレツな鉄拳で、倍返しだっ!

油断していたムトは、それをモロに喰らってしまい、キレイな放物線を描きながら、ダーマ神殿の外へとぶっとんでいってしまった!

「むっ……ムトぉーっ!」

仲間達は慌てて、ムトを追いかけた!

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