トライアングルパートナー
第2章 管理職昇任試験
進一はいても目立つタイプではない。彼の存在に気づかない職員は進一の目の前でそんな雑談をする。彼も結婚前から周辺で、自分の評価をうわさされることにはなれている。純子の注目度は常に高いだけに、どうして? という声は聞きたくなくても耳に入ってくる。しかし、進一はこういう場合、聞こえないふりをして、大人しくしている。そうしていれば、だれにも気が付かれず、ただ、何もないように、時も嫌なことも、すべてが通り過ぎていく。しょせん、陰口だ。取るに足らない。彼女といっしょになって10年近くそういう不快な思いを散々してきた。それでもめげなかったのは、彼女の満身のホローがあった。彼女の献身的な、根源的な愛情があった。
「僕の何がいいの?」
交際を始めた頃、彼は何度か彼女に尋ねた。彼女は首をかしげながら間をおいて言った。
「うーーん 何でだろ? あたしにも分からないわ。ただ、分かっていることはあなたが好きすぎてあたしって、メロメロなのぉー あなたがいない世界は考えられないものぉー」
彼女はいつも応えにならない答えをした。
そう言うなり、彼女は彼に抱きついてくる。それも、二人だけで会ったデートの初日でもそうだった。彼は信じられない思いだった。その後、何度かデートを重ねたが、会うなり、彼女は彼にすぐに抱きついてきた。
「うれしいー 二人きりでやっと会えたー」
もてない彼に突然吹いたうそのような春の風だ。彼女の柔らかい体だけでなく、心の暖かさも感じた。
「ねえ? あたしたちって、相性がいいのよぉー こうしているとあたし、なんか、落ち着いて、すごく幸せよぉー」
抱きついてくるたび、彼女はそんなことを甘えた声で言う。持てない彼はすぐに彼女のとりこになっていった。こんなにできる女性が愛してくれるくらいだもの、僕はすごいんだ、と思った。しかし、何度目かのデートで彼女からラブホテルに誘われた。
「ねぇー 大切なことよぉ スキンシップって」
「僕の何がいいの?」
交際を始めた頃、彼は何度か彼女に尋ねた。彼女は首をかしげながら間をおいて言った。
「うーーん 何でだろ? あたしにも分からないわ。ただ、分かっていることはあなたが好きすぎてあたしって、メロメロなのぉー あなたがいない世界は考えられないものぉー」
彼女はいつも応えにならない答えをした。
そう言うなり、彼女は彼に抱きついてくる。それも、二人だけで会ったデートの初日でもそうだった。彼は信じられない思いだった。その後、何度かデートを重ねたが、会うなり、彼女は彼にすぐに抱きついてきた。
「うれしいー 二人きりでやっと会えたー」
もてない彼に突然吹いたうそのような春の風だ。彼女の柔らかい体だけでなく、心の暖かさも感じた。
「ねえ? あたしたちって、相性がいいのよぉー こうしているとあたし、なんか、落ち着いて、すごく幸せよぉー」
抱きついてくるたび、彼女はそんなことを甘えた声で言う。持てない彼はすぐに彼女のとりこになっていった。こんなにできる女性が愛してくれるくらいだもの、僕はすごいんだ、と思った。しかし、何度目かのデートで彼女からラブホテルに誘われた。
「ねぇー 大切なことよぉ スキンシップって」