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トライアングルパートナー

第1章 二人

 そんな彼女の秘密を知らない進一は、純子とする秘密の行為は、あまりにも日常を生きる純子とはかけ離れていて魅力だった。平常を生きる進一には、彼女は一言では表せない、熱烈、興奮、怒とうのように、彼に押し寄せるまばゆい光を放つ女神だった。
 彼女は女神でありながら、決して、世間には口外できない絶対的な秘密を彼と共有する。二人が毎夜、自宅でする行為が世間に知られたら、二人の世間での評価は地に落ちるかもしれない。彼女の場合、神から鬼畜と呼ばれ、さらなる称号としてド変態と呼ばれるかもしれない。彼は彼女に合わせているだけで、彼女が超ド変態である。彼女はそれを変態同士と彼をも変態に思わせている。僕は、変態のパートナーがどうしょうもなく大好きでしょうがないんです、というサークルでも作るかな、と、思うほどになっていた。

  *

 ある日、純子が寝室で進一に念を押す。
「ねえ、進一って、こんな恥ずかしい格好で、いつもいってしまうなんて、ほんと、恥ずかしい、って思わないの? いい? こんなことしてくれる奥さんなんて、あたし以外、絶対、いないからね…… ねえ、分かってるの? ああああれ? ここはいつでも分かってるみたいね、ビンビンだもの あっ、すごいよ、まだまだ、どんどんビンビンになってくよぉー とってもエッチな体ね? あなた、やっぱり紛れもない変態よぉー」
 壁の前で直立させられた進一は、後ろから両手首をストッキングで縛られ、上を向いて苦しそうに顔をゆがめていた。その顔を見つめながら彼女は膝を床に付けた姿勢で笑顔をつくる。
「うううぅうん…… ああああぁぁー 分かってるぅーー こんなことしてくれる奥さんは君しかいないよぉー」
「そう、それで、いいのよぉー」
 純子は進一の顔を見つめる。彼はあごが上がり苦しそうな顔、口はきつく結ばれている。彼の唇を吸うと、徐々に下へ降りていく。堅くなっている部分を唇ではさむ。

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