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妄りな昼下がり(仮)

第7章 混ぜたら危険。雪vs母

「もしもーし。」

ヘビースモーカーでしゃがれた声の雪の母が電話に出る。

「お母さん久しぶり・・。」

「ほんまやなぁ、お前から電話あるん何年振りやろうなぁ?お前は電話でんくせに、この親不孝娘が、何の用や?私、仕事忙しいんやねんけど。」

「彼氏と別れる事になって、実家に帰れって言われた・・」

「は?あほちゃうか?うちはお前と暮らすんとか無理ぞ、早よセックスして機嫌とれよ!」

母は毎回こんな感じだ、下品で口が悪い。喋ってるだけで気分が悪くなってくる。早口で捲し立ててくる。

「じゃ、男に変われや、電話を。うちから言うたげるわ!説得したるわ、別れて帰ってくるなよ、絶対に。」

雪は成に、母のやり取り出来なさを分かって貰う為に電話を変わった。

「もしもし、お母さん。僕、雪さんとお付き合いしてる成です。あの雪さんと事情があってお別れする事になりまして・・」

はい、はい、と成が母親と電話で喋っている。家に戻る事を承諾してくれないようだった。

「いや。ですから、雪さんに浮気されまして、別れるので、一刻も早くそちらのご実家に・・」

お互いにごねているようだ、なかなか話し合いが終わらない。

15分程話しして、埒があかなかったようだ。母は仕事があるから、18時にM喫茶に来いと、指定してきた。嫌な予感しかしなかった。

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