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もういや…

第3章 【3章】高校2年生での診察

しかし私はまた振り向いた。

遥斗「どうしたの?」

まこ「あの…この病院って高校生までですよね?」

遥斗「ん、そうだけど…」

まこ「じゃあもう会えなくなるかもしれないですね」

何言ってるんだろ私。会えないってことは病院に来なくていい。痛いこそされなくていいってことなのに。
何故かすごく寂しい。

遥斗「そうだね…でもまこちゃんは我慢ができるように強くなったから。内科でも大丈夫だと思うよ。」

まこ「そうじゃない…」

遥斗「え?」

まこ「私は…強くなんかない泣」

遥斗「え…。」

……

沈黙が続く。

まこ「私遥斗先生だから頑張れたの。ずっとそばに居てくれたから。確かに会えたのは5年間で3回だったかもしれない。でも…それなのに私のことを覚えてくれていた先生。本当に嬉しかった。」

言いたかった気持ちを全ていい切れた。
嬉しさと同時に不安も押し寄せる。
先生を困らせてしまう。

遥斗「まこちゃん……僕もまこちゃんの主治医になれて良かったよ。中学1年生の時すごく大変な子だったな。まぁ1日しか世話してないけど。大騒ぎだったしね笑でも会えなくたってからずっとまた会いたいって思うようになって。中学3年生の時にまた来てくれて嬉しかったよ。そしてまた今日運ばれてきて。大人になってまこちゃんを見て。少し寂しくもなった。でもまこちゃんのことはずっと忘れるつもりないし。俺の大切な患者さんだよ。」

私はだまって遥斗先生の話を聞いていた。
すると気づくと涙が1粒頬を流れた。

まこ「私…先生が大好き。」

遥斗「僕も大好きだよ。今までありがとう。まこちゃんがこれからも健康で暮らせますように。」

まこ「……うぅ泣泣離れたくない、、泣」

遥斗「よしよし大丈夫大丈夫。」

遥斗先生は中学生の時と同じように頭を撫でてくれた。今までお世話になりました。

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