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県道の右側は、針葉樹林、左側は雑草が延び放題の荒地だった。早く、早く、隠れないといけない、このままじゃ、あいつの乗って来た車に追い付かれる。それに早く隠れて、洋服を着なくちゃ！田中理沙は覚悟をきめて、針葉樹林の中へ入って行く。ガサッ、ガサッ、ゴソッ、ゴソッ、もっと奥に入って行かないと、あいつの車のライトで発見されるとけない。ガサッ、ガサッ、針葉樹林の森を、20メートルほど、奥に入り、隠れるのにちょうどいい杉の大木を見つけた。しめた、この裏に隠れよう。田中理沙は杉の大木の裏に隠れて一安心をした。ことわざでもある、よらば、大樹の陰だった。田中理沙は手に持っていた、黒田明の黒いスラックスをポイっと森の中で捨てた。その後。脱がされた、下着、パンスト、上着を身につけた後、黒いハンドバックの中からスマートフォンと充電器を取り出した。黒田明の言っていたとうり、スマホも充電器も電池切れになっていた。これでは警察にも電話が出来ないし、地図で現在地の確認も出来なかった。