ほしとたいようの診察室
第8章 入院生活は続く
「うーん、そうだね。今の2倍の量で5日間、点滴していくかな」
……2倍。それがどれくらいの強さかは想像がつかないけれど、今の体にとっては負担になることはなんとなく想像できる。
「副作用だってつらいことになるかもしれない。吐き気止めはもちろん処方するし、吹田先生ともよく相談しながら治療は進める」
大海先生と吹田先生が、よく考えて治療をしてくれていることはずっとよく伝わってくる。
「でも、この強さに体が慣れることができたら、退院はぐっと近づく。だから、今日から頑張っていこうね」
退院……。その言葉の響きに嬉しさを感じて、つい、小さく頷いてしまう。
頷くと、そのあとは病室へ帰っていいことになった。
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