ほしとたいようの診察室
第8章 入院生活は続く
診察室に戻ると、すでに大海先生はカルテを見ながら待っていた。
「お疲れ様。じゃあ、お話していくね」
先ほど撮ったエコー写真を見てから、大海先生はこちらに向き直った。
「お腹の方は、最初より良くなってきてるよ。のんちゃんが、ちゃんとお薬を飲んだり点滴を受けたりしてくれているからだね」
真っ直ぐに目を見てそう言うから、わたしは恥ずかしくて下を向く。
わたしはただ、しなきゃいけない治療を受けているだけだから。そんな気持ちを胸に抱く。
「もう少し良くなるためには、ホルモン剤を増やすこと。これがいまできることかな」
「どれくらい、強くするんですか……」
吐き気が心配でそう口にすると、大海先生は丁寧にカルテをめくりながら考えていた。
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