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ほしとたいようの診察室

第8章 入院生活は続く



「頑張ったね」




絆創膏を貼ると、抜いた血を看護師さんに預けて、早口で指示を出していた。


「これ、検査回してくれる? なるべく急ぎで」


「わかりました」



枕元にの吐物や、足元の古いパジャマが忙しく片付けられ、看護師さんはわたしの血液を持って病室から出ていく。




吹田先生はわたしの体を横向けに寝せると、背中を撫でた。枕を少し高くしてくれて、呼吸が楽になる。



「寝ていいよ」



お礼も言えずに頷くと、目を閉じた。
さすられながら、うとうとと目が閉じていく。



安心からか、やっと睡魔がわたしのことをさらってくれたのだった。





……



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