
ほしとたいようの診察室
第3章 お仕事&お仕事
陽太先生は、相変わらず14時過ぎに昼食を摂るらしい。それはいつも、人気のランチは売り切れた頃だったりする。
「あれ! ハンバーグ定食終わっちゃいました?」
「ごめんねぇーー。売り切れ。もっと早く食べに来られたらいいのに」
「いつも気づいたらこの時間なんですよ〜……」
大河さんと陽太先生の会話を小耳にはさみながら、食洗機の前で黙々と作業する。
陽太先生は、わたしに気づくと必ず笑顔で手を振ってくれる。それが少し嬉しくて、誰にも気づかれないように、洗い物をする手に力を込めた。
