ほしとたいようの診察室
第8章 入院生活は続く
そこから数人診察したところで、優先生が診察室にやってきた。
「聞いたか? のんちゃんのこと」
「はい、さっき。……見つかったんですか?」
聞いてみたが……、淡い希望は粉砕される。
「残念ながら、まだ見つかっていない」
「そうですか……」
のんちゃんの無断離院の報告を受けてから、30分は経つ。
「捜索の人手は多い方がいい。俺がここ代わるから。陽太先生、探しに行ってやれ」
言いながら、優先生はカルテを整理すると、聴診器を首から下げる。
「わかりました……行ってきます。」
すっかり頭痛が吹き飛んだ頭で考える。
どこにいるんだろう……。
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