
ほしとたいようの診察室
第3章 お仕事&お仕事
その日もいつも通りの勤務だった。
お昼の12時。
混雑時のカウンター係をしていた時。
「お、今日は流石に売り切れてないね」
耳慣れた声が目の前に現れて、一瞬硬直した。
すかさず顔を上げると、まっすぐにわたしに笑いかける陽太先生がいた。
「のんちゃん、頑張ってるね。唐揚げ定食、お願いします」
「あ、わ、こんにちは……! か、唐揚げ定食ひとつです!」
逃げるように振り向いて、オーダーを厨房に通すと、大河さんが直ぐにご飯を盛り付けながら、笑った。
「あら! 陽太先生、早いのね!」
「んー、今日は用事がありまして」
