
ほしとたいようの診察室
第3章 お仕事&お仕事
大海先生は「じゃあ、早速……」と、問診をはじめた。
「最後に生理が来たのは、何月頃かな」
「今年の冬……2月くらいです」
「ふーむ、じゃあ、2ヶ月くらい空いてるんだね。その前にも、こういうことはあった?」
「……」
「大丈夫、正直に教えてね」
黙り込んだわたしを責めるでもなく、声をかけてくれる。
「……ありました……でも、ストレスだと思ってて……」
「いつ頃かな?」
「……たしか、短大生のときだから、1年以内には、そういうことがありました」
「そっか〜、短大だと忙しそうだねぇ。忙しいとなかなか生理が来なくなるもんね」
大海先生がカルテにペンを走らせる。
「生理痛はひどかったかな?」
「んー……ここ1.2年で強くなったような……」
「そうかそうか、そしたらね、のんちゃん」
ペンを止めて、大海先生がわたしに向き合った。
「もしかしたら、今、血液の病気が再発してる状態かもしれない。その影響で、生理がなかなか来ないこともあるのね」
「はい……」
「そしたら、ちょっと、内側から様子を確認しようかな」
