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シャイニーストッキング

第2章 絡まるストッキング1

 111 佐々木ゆかり ③

 そうか、そうなのか…

 わたしのドキドキは急激に昂ぶりを増してきていた。
 確か、さっきチラっと見た時に、健太がテーブルの下の堀コタツに何かを落としたらしくて下に少し潜っていたのだが、もしかしたらその辺りから二人に何かがあったのか、もしくは起きたのかもしれない。

 わたしの妄想、想像はドキドキの昂ぶりと共に巡っていく。

 仮に、同じ簡単な足裏マッサージでも、ストッキングを穿いたままでの足裏マッサージは、脚フェチ、ストッキングフェチにとっては天と地程に意味が違うのだ。
 わたしは大学生時代からの体験で、ある程度はストッキングフェチの嗜好というモノを理解はしているつもりである。
 そして今隣に座っているわたしの男であるこの大原本部長も、はっきりと判る位の脚フェチであり、ストッキングフェチ、ストッキングラブな男なのであった。
 それにわたし自身もそんな過去からの体験してきた男遍歴からの経験と、現在の本部長の影響により、ストッキングというモノに対して特別な思い入れがあり、ある意味女ストッキングフェチ、ストッキングラブともいえると自覚しているのだ。

 だから、そんなわたし達のような脚フェチ、ストッキング脚フェチにとってただの足裏マッサージでも、ストッキングを穿いた脚での足裏マッサージは、ある意味妖しい前戯のようになってしまうのだと思えるのである。

 仮に今、隣にいる本部長にわたしのストッキングを穿いている足裏をマッサージさせたとしたら、必ず、本部長はドキドキと昂ぶり、ときめき、欲情した表情をするに違いないのだ。
 これはノーマルの人には全く想像もつかない事なのだと思う。

 そしてあのいつも美しい魅惑の光沢の艶のあるストッキングを穿いている蒼井美冴さんも、間違いなく女性版ストッキングフェチ、ストッキングラブ、つまりは過去にストッキングフェチの男遍歴があり、そんなフェチの男達にとってのストッキングという特別な存在を理解している女に違いないのだ。
 
 間違いなく、健太と蒼井さんの二人の間には越前屋さんが乱入するまでにフェチ的な何かがあったに違いない…
 わたしはそう思いながら、健太と越前屋さんの様子を見ていた。

 すると…
「なんだ、賑やかだなぁ」
 大原本部長がそうわたしに訊いてきたのだ。




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