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シャイニーストッキング

第16章 もつれるストッキング5  美冴

 118 崩れた壁

「みさえのが、いちばんなんだっ…
 あの頃からだっ…
 あの『黒い女』から、堪らなかったんだっ」
 オレは、この時『大原浩一常務』という心の中の壁が…
 音を立てて崩れ、消えるのを自覚した。

 そして、この美冴には、このオレ自身のちっぽけな存在感、プライドなんて、とっくに見抜かれているんだ…
 そんな思いまでをも痛感してしまったのだ。

 この美冴の前では、なにを言っても…
 なにを見繕って、格好付けても…
 全部、お見通しなんだ…とも。

 だからそう痛感した瞬間に…
 心の堰が切れ、本当の思いの丈を吐露してしまった…

「そう、そうだよっ…
 ゆかりよりも、律子よりも、みさえのストッキングの魅力がいちばんなんだっ」
 オレはそう叫び、顔に押し付けられているストッキングの上から、美冴の手に自らの手を重ね…
「すぅぅ………」
 と、思い切り、美冴のストッキングの匂い、香りを吸込んだ。

 そう、ずうっと前から…
 美冴のストッキングの魅力に心酔した時から…
 この香りを思い切り…
 それも、美冴本人の目の前で嗅ぎ、吸込みたかった。

 このストッキングの甘い香りを…
 だって、これが、フェチの性癖の習性なんだから。

 そしてその香りの甘さに…
「ふうぅ…甘い、甘いよ……」
 美冴の香りの甘さに酔い痴れたいんだ。

 それがフェチの昂ぶりであり…
 悦びであり…
 心からの欲求だから。

「あぁ、そ、そんなぁ…」
 そして美冴は、本当の、ホンモノの…
 ストッキングを愛でる女…
 自称ストッキングラブという女であるから、こんな変態的なフェチ行為に、心を昂ぶらせ、揺らがらせ…
 カラダの力が抜けたようであった。

「あっ…」
 また、再び、自らの昂ぶりの疼きを自覚していたオレは…
 いや、オレには、自制という選択肢はなかった。

「あ、んん…」
 オレは美冴の心の揺らぎの隙を突き…
 肩を抱き寄せ、顔のストッキングをサッと退け…
 唇を、キスをする。

 だが、美冴はオレの唇を退けなかった…
 いや、自ら、受け入れたのだ。

 そして弛緩したかのように緩み…

「はぁっ、ううっんっ…」
 オレは、再び、一気に貫いた。




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