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シャイニーストッキング

第13章 もつれるストッキング2     佐々木ゆかり

 22 ロッキー…(8)

 彼の抜群で蕩けそうなキステクニックに、すっかりわたしの心は震えてしまう。

「あ…ん…」

 そんな大麻なんて無くても、あぁ、このキスだけでも蕩けそう…
 そして唇を甘く吸いながら、ベッドに寝かせ、ゆっくりと愛撫をし、脱がせてきた。

 この彼の所作ひとつにしても、この流れる様に脱がせてくるテクニックにしても…
 わたしの男性経験が、いや、今までの男性遍歴がいかに貧しいモノであったのか…と、強く心に訴え掛けてきたのだ。

 遊び馴れた大人の男と、大学生の取り巻き連中との歴然とした差を痛感してしまっていた…

「あ、ぁ、と、轟さ…ん…」

「ふ…あ、ロッキーでいいよ…」

「え、ロッキー…」

「うん、みんなにそう呼ばれているから」
 そしてロッキーとの初めての熱い夜が始まる。


「はぁっ、んっ、あ、ろ、ロッキー…」

 わたしはいつの間にかに脱がされ、蕩けるような、いや、溶ろける様に指先の愛撫に震え…

「はぁ、あぁ、あぁぁ…」

 そして融ろけるかの様に舐められ…

 いや、融ろけてしまい…

「はぁっ、っくうぅぅぅ………」

 瞬く間に…

「あぁぁぁ、や、な、なんか、あぁぁぁ…
 やぁぁぁ……」
 初めての絶頂感を感じたのだ。

 しかも、指先と舌先の愛撫だけで…

「やぁぁぁぁぁ……」

 わたしは激しく全身を震わせ…

 絶頂感の喘ぎを漏らしてしまう。

「おや、なんだ、ゆかり姫敏感じゃんかぁ…」
 ロッキーは舐めている股間から顔を上げて、そう囁いてきた。

「あ…ぁぁ…や、んん……」

 いや違う、初めてなんだ…
 と、声に、言葉に出せない。

「あ…ぃ、はぁ、やぁぁ…」
 首を振るのが精一杯であった。

「よほど、クソ男達ばっかりと寝てきたんだなぁ」
 するとロッキーはそう呟く。

 クソ男達ばかり…
 確かにそうかもしれなかった。

 大学デビューがしたくて…

 とりあえず勢いでサークルの先輩の、まともに名前を聞かない相手と初体験を済ませ…

 ディスコデビューをし…

 すかさず廻りからチヤホヤと持ち上げられ、崇められ…

 言い寄られるままに…

 酒に酔わされ…

 彼曰く安物のマリファナで酔わされ…

 いいように廻りの男達と寝てきた、いや、抱かれてきた様なモノだったから…

 クソ男達ばっかりだった…


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