
シャイニーストッキング
第15章 もつれるストッキング4 律子とゆかり
123 視線(15)
「ええとぉ、そうなるとぉ、その青山さんと竹下さんのお二人はいつ頃に異動してくるんですかぁ?」
という、わたしに伊藤敦子の存在感を想起させる越前屋さんからの不意な質問に…
「え、あ、は、はい?」
なぜか松下秘書が、動揺の視線の揺らぎと口ごもるという不惑の色を見せたのである。
え、なんで?…
わたしにはその松下秘書の動揺の様相に不思議な思いを感じた…
だって越前屋さんからのなんてことない、いや、普通の質問だから。
この彼女の微妙な動揺の揺らぎはなぜ?…
あ…
すると、松下秘書がチラと、わたしの隣に座っている蒼井美冴さんを見た、いや、視線が動いたのに気付いたのである。
え、美冴さんを見て動揺したのか?
だがまた再び、一瞬、チラと美冴さんに向けて視線が動いたのに気付いた。
間違いない、この松下秘書の動揺は、越前屋さんの質問ではなくて…
美冴さんの存在感、いや、美冴さんからの視線によるものだ。
美冴さんに対しての揺らぎだ…と。
そして偶然だろうが、その瞬間、美冴さんの脚がわたしの脚に触れたのだ…
どうやら美冴さんもまた、この松下秘書の視線の揺らぎに気付き、無意識にグッと脚に力が籠もったみたいであった。
いや、おそらく、勘の鋭い美冴さんのことだから、この魅惑的で魅力溢れる松下秘書を見て、彼女の存在感を感じ、その自信満々な視線を読み取り、そしてこの大原常務のまるで挙動不審的な様相を感じ取っての…
わたしと同じ様に、つまりはこの松下秘書との怪しい関係に気付いたのであろうと。
そしてわたしの隣で、美冴さんなりに、松下秘書と視線での対峙をしてくれていたのではないのだろうか?
その現れと、結果が、この松下秘書の動揺の揺らぎの視線なのだろう…
わたしは一瞬で、そう感じたのだ。
そう…
わたしにはこの傍らの、蒼井美冴さんという存在が…
味方が…
お友達が…
そして、伊藤敦子と同じ禁断の想いの通じる存在がいるのだ。
頼もしい存在がいるんだ…
「ええとぉ、そうなるとぉ、その青山さんと竹下さんのお二人はいつ頃に異動してくるんですかぁ?」
という、わたしに伊藤敦子の存在感を想起させる越前屋さんからの不意な質問に…
「え、あ、は、はい?」
なぜか松下秘書が、動揺の視線の揺らぎと口ごもるという不惑の色を見せたのである。
え、なんで?…
わたしにはその松下秘書の動揺の様相に不思議な思いを感じた…
だって越前屋さんからのなんてことない、いや、普通の質問だから。
この彼女の微妙な動揺の揺らぎはなぜ?…
あ…
すると、松下秘書がチラと、わたしの隣に座っている蒼井美冴さんを見た、いや、視線が動いたのに気付いたのである。
え、美冴さんを見て動揺したのか?
だがまた再び、一瞬、チラと美冴さんに向けて視線が動いたのに気付いた。
間違いない、この松下秘書の動揺は、越前屋さんの質問ではなくて…
美冴さんの存在感、いや、美冴さんからの視線によるものだ。
美冴さんに対しての揺らぎだ…と。
そして偶然だろうが、その瞬間、美冴さんの脚がわたしの脚に触れたのだ…
どうやら美冴さんもまた、この松下秘書の視線の揺らぎに気付き、無意識にグッと脚に力が籠もったみたいであった。
いや、おそらく、勘の鋭い美冴さんのことだから、この魅惑的で魅力溢れる松下秘書を見て、彼女の存在感を感じ、その自信満々な視線を読み取り、そしてこの大原常務のまるで挙動不審的な様相を感じ取っての…
わたしと同じ様に、つまりはこの松下秘書との怪しい関係に気付いたのであろうと。
そしてわたしの隣で、美冴さんなりに、松下秘書と視線での対峙をしてくれていたのではないのだろうか?
その現れと、結果が、この松下秘書の動揺の揺らぎの視線なのだろう…
わたしは一瞬で、そう感じたのだ。
そう…
わたしにはこの傍らの、蒼井美冴さんという存在が…
味方が…
お友達が…
そして、伊藤敦子と同じ禁断の想いの通じる存在がいるのだ。
頼もしい存在がいるんだ…
