
シャイニーストッキング
第15章 もつれるストッキング4 律子とゆかり
183 レストランでの会話(2)
「でもごめんね、それって私の一方的な思い込みだったわね、こんな可愛い笑顔するんですもんねえ、ほらぁ、ニューヨーク帰りだから勝手にそんなイメージを持っちゃったみたいでさぁ」
と、田中課長も可愛い、いや、いたずらっ子みたいな笑顔を浮かべて言ってくる…
その彼女の雰囲気は、わたしにとっても意外に感じられた。
そして続けて話してくる…
「きっとぉ、ニューヨークって響きにエリートコンプレックスを勝手に感じちゃったみたいなのよね」
「エリートコンプレックス?」
「うん、ほらぁ、ニューヨークってだけで何となく超エリートって感じがしててね…
初めて異動の辞令を見た時におもいっきりコンプレックスを感じてたのよぉ」
「…あ、は、はい...」
だが本当はニセのウソの経歴だし、さすがに事実は伝える訳にもいかないのでどうにも応えようがなかった。
「本当はね私がさぁ、大原常務の秘書になろうって考えて、ううん、なりたかったのよぉ」
すると田中課長はそんなわたしの曖昧で微妙な反応を察知したのだろう…
そう話題を変えてきたのである、いや、すかさず雰囲気を察知してくれたのだと思われる。
「え?」
その機転に助かったのではあるのだが、不意に彼の名前が出てきたせいでまた、違った想いに心が揺れてしまう…
それはまだどうにも内心の、今日の、佐々木ゆかり室長達との対峙の動揺や、その後の衝撃的な衝動からのあの激しいセックス、それとそれによるわたし自身に大きな変化をもたらしかねなかったあの快感と絶頂感の余韻が長く尾を引いて残っているようであったから。
「だってほらある意味大原常務ってさぁ、この保険会社の、ううん、ここの女性達にとっての救世主的な存在じゃない」
それは以前に越前屋さんから訊き、そして理解もしていた。
「あ、はい」
「それにさぁ、けっこうイケる、ううん、私的にはタイプなのよねぇ」
恥ずかしそうにそう言ってくる。
「あ、は、はぁ…」
まさか今夜この場でこんな会話になろうとは、いや、そもそもがこうした上司、同僚関係とのプライベートでの食事さえ初めてであるから…
そしてそんな突然の彼の話題に更に心が揺れてしまう。
「あらぁ、やっぱりぃ、松下さんも、アレなのかなぁ?」
すると続けて、楽しそうな満面の笑みでそう訊いてくる。
「でもごめんね、それって私の一方的な思い込みだったわね、こんな可愛い笑顔するんですもんねえ、ほらぁ、ニューヨーク帰りだから勝手にそんなイメージを持っちゃったみたいでさぁ」
と、田中課長も可愛い、いや、いたずらっ子みたいな笑顔を浮かべて言ってくる…
その彼女の雰囲気は、わたしにとっても意外に感じられた。
そして続けて話してくる…
「きっとぉ、ニューヨークって響きにエリートコンプレックスを勝手に感じちゃったみたいなのよね」
「エリートコンプレックス?」
「うん、ほらぁ、ニューヨークってだけで何となく超エリートって感じがしててね…
初めて異動の辞令を見た時におもいっきりコンプレックスを感じてたのよぉ」
「…あ、は、はい...」
だが本当はニセのウソの経歴だし、さすがに事実は伝える訳にもいかないのでどうにも応えようがなかった。
「本当はね私がさぁ、大原常務の秘書になろうって考えて、ううん、なりたかったのよぉ」
すると田中課長はそんなわたしの曖昧で微妙な反応を察知したのだろう…
そう話題を変えてきたのである、いや、すかさず雰囲気を察知してくれたのだと思われる。
「え?」
その機転に助かったのではあるのだが、不意に彼の名前が出てきたせいでまた、違った想いに心が揺れてしまう…
それはまだどうにも内心の、今日の、佐々木ゆかり室長達との対峙の動揺や、その後の衝撃的な衝動からのあの激しいセックス、それとそれによるわたし自身に大きな変化をもたらしかねなかったあの快感と絶頂感の余韻が長く尾を引いて残っているようであったから。
「だってほらある意味大原常務ってさぁ、この保険会社の、ううん、ここの女性達にとっての救世主的な存在じゃない」
それは以前に越前屋さんから訊き、そして理解もしていた。
「あ、はい」
「それにさぁ、けっこうイケる、ううん、私的にはタイプなのよねぇ」
恥ずかしそうにそう言ってくる。
「あ、は、はぁ…」
まさか今夜この場でこんな会話になろうとは、いや、そもそもがこうした上司、同僚関係とのプライベートでの食事さえ初めてであるから…
そしてそんな突然の彼の話題に更に心が揺れてしまう。
「あらぁ、やっぱりぃ、松下さんも、アレなのかなぁ?」
すると続けて、楽しそうな満面の笑みでそう訊いてくる。
