シャイニーストッキング
第15章 もつれるストッキング4 律子とゆかり
198 帰りのタクシー(10)
「告白なんかじゃなくってさぁ…
あなたの熱い想いを伝えたり、さりげなく問いかけてみたらぁ…ってことよ」
と、美冴さんは、その優しい慈愛の想いを伝えてくる。
あ、そ、それって、もしかして?…
「うんそう、もういちどさぁ、問いかけてみるのよ…」
その言葉は越前屋さんにではなくわたしに対しての囁き…
「あ、えぇ、美冴さん、わたしまだぁ、一度も大原常務にぃ…」
越前屋さんは戸惑いながら否定してくる。
「うん、そう、そうよね、ごめんね、そうだったわよね、なんだかさぁ、ほら、本当に越前屋さんがかわいくってさぁ、つい熱くなっちゃったみたい…」
そう言いながらもわたしの目をジッと見つめ、手と脚で慈愛の想いを伝えてくる。
あ…う、うん…
それは…その美冴さんの言葉は…
「でもほらぁ…
伝えないと想いは相手に届かないから…」
そして美冴さんはわたしを見つめ、その目で…
『もういちど想いを…』
まるで、わたしにそう囁くように...
「せっかく明日、お誘いしたんだからさぁ、頑張ってアピールしてみたらぁ…」
と、明るい口調で越前屋さんに…
ううん、いや違う…
美冴さんはわたしに対して…
『さっ、きの松下秘書に対する疑惑、疑問を…
しっかりと確認してみたら?…』
と、そうわたしに伝えてきたのだ、いや、そうに違いない。
この狭い密室といえるタクシーの車内であるから...
いくら越前屋さんとはいえ、下手な言葉は声には出せない。
それにわたしと美冴さんの間柄には…
もう…
言葉なんていらないのだから...
この目と、手、指の交わりと…
そしてこのストッキング脚という…
大原浩一常務という男、オトコにとっては欠かせない…
『ストッキングを穿いた美しく、魅惑の脚…』
という存在感同士の熱い触れ合いから十分に伝え、伝わってくるのだから。
うんわかったわ…
美冴さんありがとう…
明日の夜もういちどあの二人に…
もういちどしっかりと向きあってみるわ…
わたしは目と、手指と、ストッキング脚を通じて、そう美冴さんに応えた。
タクシーは静かに走り、間もなく会社のある西新宿へと到着する…
第15章もつれるストッキング4
律子とゆかり
完
「告白なんかじゃなくってさぁ…
あなたの熱い想いを伝えたり、さりげなく問いかけてみたらぁ…ってことよ」
と、美冴さんは、その優しい慈愛の想いを伝えてくる。
あ、そ、それって、もしかして?…
「うんそう、もういちどさぁ、問いかけてみるのよ…」
その言葉は越前屋さんにではなくわたしに対しての囁き…
「あ、えぇ、美冴さん、わたしまだぁ、一度も大原常務にぃ…」
越前屋さんは戸惑いながら否定してくる。
「うん、そう、そうよね、ごめんね、そうだったわよね、なんだかさぁ、ほら、本当に越前屋さんがかわいくってさぁ、つい熱くなっちゃったみたい…」
そう言いながらもわたしの目をジッと見つめ、手と脚で慈愛の想いを伝えてくる。
あ…う、うん…
それは…その美冴さんの言葉は…
「でもほらぁ…
伝えないと想いは相手に届かないから…」
そして美冴さんはわたしを見つめ、その目で…
『もういちど想いを…』
まるで、わたしにそう囁くように...
「せっかく明日、お誘いしたんだからさぁ、頑張ってアピールしてみたらぁ…」
と、明るい口調で越前屋さんに…
ううん、いや違う…
美冴さんはわたしに対して…
『さっ、きの松下秘書に対する疑惑、疑問を…
しっかりと確認してみたら?…』
と、そうわたしに伝えてきたのだ、いや、そうに違いない。
この狭い密室といえるタクシーの車内であるから...
いくら越前屋さんとはいえ、下手な言葉は声には出せない。
それにわたしと美冴さんの間柄には…
もう…
言葉なんていらないのだから...
この目と、手、指の交わりと…
そしてこのストッキング脚という…
大原浩一常務という男、オトコにとっては欠かせない…
『ストッキングを穿いた美しく、魅惑の脚…』
という存在感同士の熱い触れ合いから十分に伝え、伝わってくるのだから。
うんわかったわ…
美冴さんありがとう…
明日の夜もういちどあの二人に…
もういちどしっかりと向きあってみるわ…
わたしは目と、手指と、ストッキング脚を通じて、そう美冴さんに応えた。
タクシーは静かに走り、間もなく会社のある西新宿へと到着する…
第15章もつれるストッキング4
律子とゆかり
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