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シャイニーストッキング

第4章 絡まるストッキング3 大原本部長と佐々木ゆかり部長

 90 焦燥感

 ああっ…

 な、なんてことだ…

 わたしはトイレの鏡を見つめ、激しい焦燥感に陥り、心が急激に落ち込んでいった。


 突然の自律神経の暴走が始まり、それと共に子宮が激しく欲情の疼きを始め、その疼きによりわたしの思考は完全に子宮の欲情の疼きに支配されてしまったのであった。
 そして欲情の趣くままに言葉を発し、行動をする、だだの淫乱で淫らな、下品な女へと堕ちていってしまったのだ。

 そして…

 以前から佐々木ゆかりを一人の魅力ある女とし見ていた、また、その彼女から感じていた憧憬の目の想いに対して、そして、目の前にいる彼女の美しさに対して子宮の疼きを昂ぶらせて欲情してしまい…

 なんと…

 なんと…

 その子宮の欲情の支配された思考が、女として、いや、ただの淫乱なメスとして、彼女を、佐々木ゆかりを淫らな想いの欲情の命ずるままに、誘いを、誘惑をしてしまったのである。

 だが、そんな、完全に自律神経の暴走による、淫らな、淫乱の、淫靡な、わたしの心の迷宮といえる迷路の中に彷徨っていた時に、突然鳴ったゆかりさんの携帯電話の着信のバイブレーションの振動音がわたしの支配されていた思考を現実に引き戻したのだ。
 そして突然に、まるで催眠術から目覚めたかのように、その自律神経の暴走による心の迷宮といえる迷路の思考から醒めたのだ。

 わたしは突然、悪夢から醒め、現実に戻った感じになっていた。

 ああ…

 ああ、やってしまった…

 目の前には困惑の表情のゆかりさんがいる。
 そして、携帯電話のバイブが震え続けていた。

 ああ、なんてことを…

 突然現実に戻ったわたしの心の中に激しい焦燥感が襲いかかってきて、とても目の前にいるゆかりさんを見る事ができないでいた。
 そして彼女は目の前で着信の震えを起こしている携帯電話を見つめているのだ。

 ああ、彼、大原本部長からの着信なんだろう…

 そして、目の前にわたしがいるから電話に出ないのだろうと、その時感じられた。
 だからわたしは席を立って、電話に出るように彼女を促したのだ。
 しかし何より本音は、ひとまずこの場から逃げたかったのである。
 それは、恥ずかしさと激しい焦燥感で、とても、まともに彼女の顔が見られなかったからであった。

 そしてトイレに逃げ込み、鏡を見つめる…







 

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