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シャイニーストッキング

第6章 絡まるストッキング5 和哉と健太

 50 四年間の大学生活

 大学四年生の今、この四年間に、あの高校二年生から美冴さん、そしてその後に一年以上も朱美さんという、ある意味熟女、つまりはセックスの熟練者の女性に可愛がられたおかげもあり、僕自身には自覚がなかったのであるが、かなり大人の男として内心成長したらしく、急に女性にモテるようになったのである。

 そしてそれに伴い、当然のようにセックスの経験も積んだので同級生よりはかなり上手と云われるタイプの男にはなったのだ。
 だが、大学入学直後から、いや、そもそもが駒沢大学を選び、入学した事から、美冴さんへの想いを引きずりまくり、そしてもう一つの蜘蛛の糸であるこのファミレスでバイトする事に拘ったせいもあり、大学ではサークル活動等はせずに、大学とファミレス、そして大学近所の生活臭に溢れている、桜新町という街で生活するというのみに近い日常生活、大学生活を送っていたのであったのだ。

 その結果は、結局のところ昨日までは美冴さんと出会う事は適わずに、そしてこのファミレスに拘り続けたせいもあり、彼女的なモノの存在もこのファミレスで一緒にバイトをしていた一つ年上の彼女と、その彼女が大学を卒業して田舎に帰り、別れ、次に一つ年上のやはり同じバイト仲間の女の子と付き合い、喧嘩別れをし、その後、約一年以上振りの友人との合コンの付き合いで、偶然彼女、真実が見初めてくれての付き合いとなったのである。

  だから、せっかく美冴さん、朱美さんという二人の熟女から男の魅力を磨き上げて貰ったのにも係わらすに、この美冴さんとの再会を求め続けてしまい男の魅力を曇らせてしまったのであった。

 逆にいえば真実に拾われた様なモノなのであったのだ…

 だが、ついに、この五年間の執念の想いが実り、積年の思い人である美冴さんとの再会を果たしたのである。
 いや、正確には再会ではなく、まだ、見掛けた程度の事であるのだが、確実に一歩は、ようやく一歩は踏み出すことが出来たのである。

「うん、お腹すいたなぁ、あの僕の店に行こうか…」
「ええ、いいけどぉ、バイト休みなのにぃ、よく自分のお店に行く気になれるわねぇ…」

「いや、あれ、僕、あの店のドリアが好きなんだよ、それにバイト割引きもあるしさ…」

 実はそれは真っ赤な嘘なのであったのだ…





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