
シャイニーストッキング
第7章 絡まるストッキング6 和哉と美冴2
8 二人の差
「もう、しっかりしなさいよ…
和哉が誘ってきたんでしょう…」
わたしは和哉が余りにもオドオドとキョドっているので、思わずそう言ったのだ、だが、決して怒っている訳ではなかったのだ。
なぜならば、彼の気持ちが伝わってきていたからである。
「あっ、す、すいません…
ドキドキしちゃってて…」
「えっ、ドキドキって…
まったく、もぉ…」
「だって、美冴さんが余りにも綺麗で…
そして僕と余りにも不釣り合いで…」
ほら、やっぱり…
わたしの予想通りの言葉を云ってきた。
「当たり前よ、だって、わたしはわざとそうしようと着飾ってきたんだから…」
「え…、わざと…ですか…」
「うん…、わざとね…」
わたしは頷く。
そう、わたしはわざとここまで、まるでパーティーにでも参加するかの様にドレスアップをし、化粧もアクセサリーもバッチリと決めて、装おってきたのである。
それは…
わたしと和哉との差…
つまりは二人の年齢差、この五年間のお互いの生きてきた違いの差を、わざと和哉に当て付けて、嫌でも実感させるため…
そして、大学生と大人の女の差を判らせるためでもあったのだ。
かなり効いてるみたいね…
あの五年前から和哉は聡明な子であった、だから、このわたしのこんな想いの意味も伝わるだろうとは思ってはいたのだが、正に効果てきめんであった。
「わざと…」
そして和哉はその意味を必死に想い巡らせているのだろう、そう呟いてきた。
「ご注文は…」
すると女性店員が訊いてくる。
ここはわたしがリードしなくては…
「ええとぉ、この本日のスペシャリテのコースを二人分ね…
あとは…わたしはとりあえず白ワインを、あ、シャルドネ系がよいかな…」
和哉は飲めるよね?…
わたしは目で訊いた。
「え…と…」
「あ、とりあえず同じワインを…」
わたしはそくさくと、料理コースからワインまでをオーダーする。
「すいません…」
「もうお酒は飲めるんだよね…」
「あ、はい」
もう、そうだよね…
「大学四年生かぁ…」
て、ことは22歳になるのか…
「は、はい…」
和哉はまだ、落ち着きなく返事をしてくる。
「失礼します…」
そのタイミングで女性店員が白ワインを注いでくれる。
「もう、しっかりしなさいよ…
和哉が誘ってきたんでしょう…」
わたしは和哉が余りにもオドオドとキョドっているので、思わずそう言ったのだ、だが、決して怒っている訳ではなかったのだ。
なぜならば、彼の気持ちが伝わってきていたからである。
「あっ、す、すいません…
ドキドキしちゃってて…」
「えっ、ドキドキって…
まったく、もぉ…」
「だって、美冴さんが余りにも綺麗で…
そして僕と余りにも不釣り合いで…」
ほら、やっぱり…
わたしの予想通りの言葉を云ってきた。
「当たり前よ、だって、わたしはわざとそうしようと着飾ってきたんだから…」
「え…、わざと…ですか…」
「うん…、わざとね…」
わたしは頷く。
そう、わたしはわざとここまで、まるでパーティーにでも参加するかの様にドレスアップをし、化粧もアクセサリーもバッチリと決めて、装おってきたのである。
それは…
わたしと和哉との差…
つまりは二人の年齢差、この五年間のお互いの生きてきた違いの差を、わざと和哉に当て付けて、嫌でも実感させるため…
そして、大学生と大人の女の差を判らせるためでもあったのだ。
かなり効いてるみたいね…
あの五年前から和哉は聡明な子であった、だから、このわたしのこんな想いの意味も伝わるだろうとは思ってはいたのだが、正に効果てきめんであった。
「わざと…」
そして和哉はその意味を必死に想い巡らせているのだろう、そう呟いてきた。
「ご注文は…」
すると女性店員が訊いてくる。
ここはわたしがリードしなくては…
「ええとぉ、この本日のスペシャリテのコースを二人分ね…
あとは…わたしはとりあえず白ワインを、あ、シャルドネ系がよいかな…」
和哉は飲めるよね?…
わたしは目で訊いた。
「え…と…」
「あ、とりあえず同じワインを…」
わたしはそくさくと、料理コースからワインまでをオーダーする。
「すいません…」
「もうお酒は飲めるんだよね…」
「あ、はい」
もう、そうだよね…
「大学四年生かぁ…」
て、ことは22歳になるのか…
「は、はい…」
和哉はまだ、落ち着きなく返事をしてくる。
「失礼します…」
そのタイミングで女性店員が白ワインを注いでくれる。
