テキストサイズ

シャイニーストッキング

第7章 絡まるストッキング6 和哉と美冴2

 208 逡巡の間

 和哉は後ろからわたしの腰回りを抱き押さえ、左手で自らのチンポを掴み、挿入れようとしたままの態勢で動きを止めて逡巡をしているようであった。

 それは果たして、このままわたしを貫き、挿入れてよいのか、それとも無理矢理というこの流れを嫌って思い留まった方がよいのか…

 大いに戸惑い、迷い、悩み、究極の選択を逡巡しているようなのだ。

 この今夜までのわたし達二人の関係の流れ、そして今夜、この時までの時間の経過等々を考え、思い返してみても何も悩まずに挿入れても不自然さはないのであるが…

 ただ、今夜わたしが云った
『もうしないよ…』
 という言葉がわたし達二人の壁となり、和哉の心に楔を打ち込んだカタチとなって今、こうして悩み、迷い、逡巡し、動きを止めたままとなっているようなのである。

 和哉は本当に優しくて、思いやりがあり、いい子なのである…
 そんな性格が逆に災いし、こうした迷いを生じてしまっているようであった。

 この流れは全てわたしがいけないのである、わたしが蒔いたタネなのである…

 だから普通の男ならば迷わずに、いや、わたしがフェラをした時点でとうに攻守交代をされ、貫いてきているはずなのだ…

 だが、この優しい和哉はそんな男の、いや、単純なオスの本能だけでは動かないのである。
 回り、周り、前後、流れ、そしてこの先の関係までをちゃんと考えて動くのだ。

 それが和哉の良いところ、長所といえるのであるが

 物足らない…

 男としては、物足りない…の…

 かも…しれない…のだ。

 そしてこの展開と流れ次第によっては和哉の男としての次なる、いや、更なる成長へのきっかけになるのではないのか…
 と、この和哉の逡巡の間にわたしは考えていた。

 ただし、この逡巡の間は時間にしたならば、僅か一瞬、一時なのであった。

 だが、わたしと和哉の二人にとってのこの迷いの逡巡の時間は長く感じていたのである…

 すると、わたしの腰回りを押さえている和哉の手がじわりと熱くなり、力が籠もってきたように感じた。


「あっ、んんっ」


 次の瞬間、わたしの膣、そして子宮に快感が走り抜けたのだ…


 あんっ、かずやっ…

 和哉はその一瞬の逡巡の後、グイッと一気にわたしを貫いてきたのである。






ストーリーメニュー

TOPTOPへ