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ヌードモデルかんさつにっき

第2章 乳房


観察されて恥ずかしかった?
と彼が訊くので、正直に頷いた。

そして彼はブラジャーごと私の乳房を持ち上げてきた。

うわぁ、変な感じ。
カップの拘束力がかえって理性を弱めてしまいそう。

なしくずしに、ゼミ室でとったポーズを覚えている限り再現することになった。

しかし、フルカップは忠実にサポートするから、どんな姿勢でも半球は変形しない。

経験上、わかってはいたけど、不思議な物足りない感覚は拭えなかった──だから、裸で観察することの意義をあらためて知ることになった。

彼が提案した。

中のパットを外してみないか?

おぞましい。

今このとき、世界のあちこちで女性は恋人にパンティを脱がされているだろうが、
水着を脱がされている女性は皆無なはずだ。
だって、水着は脱がされるものではないから。

ブラのパットもまた同じはず。

私は恥ずかしさに耐え、それを外し、すばやく枕の下に押し込んだ。
ブラジャー(本体)やショーツは平気で見せているのに、これだけは見せたくなかった。

ともかくシェルカップに隙間ができてからは刺激が段違いだった。

断続的な感触に乳首が起き上がり、さらに快感を集めていく。
乳房ぜんたいが悦楽を受けている。

ノーブラの解放感をはるかにしのぐ至福感──

気がつくと、仰向けになっていた。

横にひろがった乳房をカバーできない支えを失った布の刺激に、声が出そうになった。

そこに最高のタイミングで彼が手を出してきて、
容赦なく乳房を押し潰した。

「ぐっ」

こんなのアリ!?

ちょっと痛い。でも──

「あっ、あっ」

今度は乳首。
ひどい、ねじってきた。

「あぐっ」

布越しに与える痛みは計算されている?

腰を中心に全身が動いた。

次は四つんばいにされてひとしきり責められたあと、
背中を上から押し付けられた。
胸の先端がベッドにスレスレでつきそうになる。

ただし、お尻は高いまま。

(こんなすごいポーズだというのに、私は昼間のゼミで全裸でこなしていた。上には上がありすぎる)

刺激を緩衝しきれずに全身が震えたが、
この場合、自由になるのはお尻だけで、それはもう、いやらしい眺めだっただろう。

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