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綺麗なあの人に抱かれたい!

第9章 ☆後日談【1】恋する幸せを教えてくれたのは、あなたでした。

 俺様な人の嫉妬ほど怖いものはない。
 それを、身をもって知った。





「あ、あ……っ、や、だ」

 喘ぎと共に零れ落ちたのは拒否の言葉。

「やだ? 違うだろ」

 返ってきた声は、背筋が凍るほど冷たくて。
 散々弄ばれた身体は熱を帯びているのに、冷や汗が背中を伝う。

 薄暗い寝室。枕側に背に、私は両膝を立てて座っている。
 目の前には件の彼。
 2人分の体重を乗せたベッドが、ぎしりと耳障りな音を立てた。

「卯月さん……っ」
「なんだよ」
「も、いれて、いれてよ……っ」

 私のナカを、長い指が掻き乱す。抜き挿しされる度に湿った音が響き、羞恥を通り越して興奮が増す。

 下腹部が疼いて仕方ない。散々指でイかされ続けた身体は、既に限界を超えている。息も絶え絶えなのに、卯月さんにやめる気配はなく、最終的な刺激をくれることもない。
 私が何を欲しがっているかわかってるくせに、指での愛撫をやめない。それ以上のことをしてくれない。一番望んでいるものを、くれない。
 なぜか、大変ご立腹の様子だった。

 でも私には、どうして卯月さんが怒っているのかわからなかった。わからない事が、更に卯月さんの機嫌を悪化させているようで。

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