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綺麗なあの人に抱かれたい!

第10章 ☆後日談【2】それは甘くて幸福な日々。

 今まで私が経験してきたセックスは、濡れたら挿れる、イッたら終わり。そんな淡白なものだった。そういうものだって認識していたから、そこで満足してた。
 本当に、卯月さんが言った通り『雑なセックス』だったと、今更気付く。

 彼のセックスは、基本、すごく丁寧だ。
 愛撫にたっぷり時間をかけて、たくさん気持ちよくしてくれる。 キスも多いし、甘い言葉も言ってくれる。
 キスマークが多い点はちょっと困ってるけど(見えるところにつけるんだもん)、独占欲の現れだと知ったら、それすらも愛しくなった。

 勿論、避妊は絶対に忘れない。
 セックスの後だってちゃんと労わってくれるし、朝までぎゅーっと抱きしめてくれる。

 彼に抱かれて、初めて愛のあるセックスを知った。身も心もこんなに満たされるんだと、改めて実感した。

「前戯に時間をかける男は面倒で嫌」

 昔、友人達が言ってた言葉を思い出す。
 でも、私はそう思わない。
 だって卯月さんの愛撫は、本当に本当に気持ちいいの。

 今まで淡白なセックスしかしてこなかったから、余計にそう思うのかもしれない。
 彼が施す愛撫に、キスに、私はすっかり虜になっていた。

 でも。
 最近、その事で少し、弊害が生じてる。

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