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綺麗なあの人に抱かれたい!

第2章 抱いてください!

 今まで幾度となく男と遊んできた。
 セフレだって沢山いる。
 普通の子達より経験豊富なのは確かだ。何の自慢にもならないけれど。

 ただ、見境いなく遊んでいた訳じゃない。



 昔の私は、とても弱くて泣き虫だった。

 幸か不幸か、私は幼い頃から申し分ないほどに顔とスタイルに恵まれていた。きっと女優業をしている母親の遺伝に違いない。
 高身長に、スラリと長い手足。
 豊満な胸に、きゅっと引き締まったウエスト。顔も悪くない方だと思う。

 そんな見た目だから、小学生の頃から一番目立つ存在だった。身長のせいで高校生に間違えられることも多くて、普通の女の子に憧れていた時期もあった。

 男子生徒からは「巨人」なんてあだ名で呼ばれて、何度も泣かされた記憶も忘れてはいない。胸の大きさを冷やかされて恥ずかしい思いだって何度もした。

 中学に上がれば、今度は痴漢に合う日々が増えて。身を守るために剣道や柔道を習い始めたのもこの頃だ。

 でも、全部が辛い事ばかりじゃなかった。

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