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綺麗なあの人に抱かれたい!

第4章 デートですか?

 猫カフェでにゃんこと戯れている卯月さんの構図が、どうにも想像しづらくて。

「その後は?」
「そのあと?」
「どっか食べに行くか?」

 やっぱり一緒にお出掛けするみたい。
 まるでデートみたいだ。
 コンビニに2人で行くことはあるけれど、ちゃんとしたお出掛けって初めてだなあと思いつつ、私は頷いた。

「いいよ」
「どこか行きたい店あるか?」
「どこでもいいよ」
「欲ないのな」
「性欲はあるよ」
「近場がいいか。お勧めの店なんかあったかな」

 スルーされちゃった。

「卯月さんと一緒ならどこにいても楽しいから、卯月さんが決めていいよ」

 彼女でもない私に、卯月さんがそこまでしてくれる理由が私にはわからない。正直、合鍵をくれた理由もはっきりとはわからない。

 だから、本当は特別なことなんてしてくれなくてもいい。ここで一緒にご飯を作って、一緒に食べてくれるだけで私は楽しいもん。

 だから、そう告げた。
 心なしか、卯月さんの頬がちょっと赤く見える。
 でも、今回は殴ってないし。
 そんなに恥ずかしいこと言ったかな?

「卯月さん?」
「………、アホ」

 小声で悪態をついて、卯月さんは目を細めて笑った。








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