綺麗なあの人に抱かれたい!
第6章 なんか、寂しい。
憔悴しきったご主人様のご様子に、くまちゃんも異変を感じ取ったのだろう。どうしたの? だいじょうぶ? と、オロオロしながら私の周りを盛んに走り回る。モフモフな前足を私の膝の上に乗せて、必死に顔色を窺おうとする姿がたまらなく可愛い。
でも今の私に、くまちゃんを構ってあげられる余裕はこれっぽっちも無かった。
それもこれも全て、昨晩のあらぬ事情のせい。
私の心はすっかり打ちのめされていた。
「……………うそだ」
愕然としたまま呟く。
イかされた。
馬鹿みたいに、散々イかされた。
しかも初めて抱かれる相手に。
この私が。
ありえない。
こんなこと、今まで一度もなかった。
信じがたい事態に頭を抱えたくなる。
今までたくさんの男と寝てきたんだ、絶頂まで追いやられた事がないわけじゃない。
でも、相手は初めて身体を重ねた男の人なのに。
初めての人にイかされた経験は過去にはなかった。
それが自慢だった訳じゃないけれど、心のどこかで、経験豊富な自分は常に優位に立っている、そんな感覚でいたんだ。ほとんどの男はセックスが下手くそで、互いに気持ちのいいところを探り合いながら開発していく過程が好きだったのに。
でも今の私に、くまちゃんを構ってあげられる余裕はこれっぽっちも無かった。
それもこれも全て、昨晩のあらぬ事情のせい。
私の心はすっかり打ちのめされていた。
「……………うそだ」
愕然としたまま呟く。
イかされた。
馬鹿みたいに、散々イかされた。
しかも初めて抱かれる相手に。
この私が。
ありえない。
こんなこと、今まで一度もなかった。
信じがたい事態に頭を抱えたくなる。
今までたくさんの男と寝てきたんだ、絶頂まで追いやられた事がないわけじゃない。
でも、相手は初めて身体を重ねた男の人なのに。
初めての人にイかされた経験は過去にはなかった。
それが自慢だった訳じゃないけれど、心のどこかで、経験豊富な自分は常に優位に立っている、そんな感覚でいたんだ。ほとんどの男はセックスが下手くそで、互いに気持ちのいいところを探り合いながら開発していく過程が好きだったのに。