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綺麗なあの人に抱かれたい!

第7章 恋って何だろう?

「そっか。奈々ちゃんから最近誘いが来なかったのは、そんな理由があったんだね」

 のほほんとした口調で話すのは、何かと遊ぶ機会の多かったタケくんだ。

 大学近くのカフェで、私達は一緒にランチを共にしている。いかがわしい事は一切なしの、友人同士で普通の昼食のお付き合い。

 あれから1週間。
 卯月さんと交わした約束を果たす為、私はこの1週間の間、逐一みんなと連絡を取り合って話をつけてきた。

 そして最後になる彼、タケくん。
 話したい事があると言えば、こうしてお昼ご飯に誘ってくれた。

 男ができたから夜遊びを辞めるなんて、今更身勝手すぎるような気もして不安を抱いていたけれど、タケくんは始終、ニコニコしながら話を聞いていた。
 まるで自分の事のように、嬉しそうに。
 その表情に、私への不満の色はなかった。

「奈々ちゃんが選んだ人なら、絶対いい人だね。安心した」
「安心?」

 その発言に私は首を傾げた。

 タケくんは温和な性格で物腰も柔らかい。見た目や中身を見ても、遊んでる風には見えない。でも彼には、私を含めて7人のセフレがいる。

 恋人がいてもおかしくないのに、タケくん自身、それをほのめかすような発言をする事もあるけど、実際のところ、彼女を作ろうとしてる意思は見えない。はなから作る気なんて無いんだと思う。

 うん、悪い男の子だ。
 でも、だから私達、気があったのかも。

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