短編集 一区間のラブストーリー
第18章 短編その十八
ベッドでドキドキしながら待ってると、
シャワーを済ませたオヤジが
腰にバスタオルを巻いただけの姿で
ベッドルームにやってきた。
『お父さんはガンガン攻めてくる人だから、
あなたはお父さんのリードにまかせて
身を委ねていればいいから…』
佳代子の言葉が脳裏に蘇る…
身を委ねるって言われても…
「さあ、今夜はたっぷり可愛がってやるからな」
オヤジが腰のバスタオルを外した。
目に飛び込んできたのは
雄々しくそそり立った男性シンボル・・・
そしていきなり佳彦に飛びかかってきた
「ちょ、ちょっとそんないきなり…
オヤジって激しいんだな…」
思わず男言葉を使ってしまった。
しかし、オヤジはそれもまた
プレイの一つだと思ったようだ。
「なんだ、なんだ?
今夜はグレてる女バージョンか?
それもいいかもしれないな」
そう言いながら佳代子の胸を
ぐにゅぐにゅと揉んだ。
「あ・・・イヤ・・・」
虫唾が走った。
なにがイヤだよ。
ほんとは嬉しいくせに。
そう言いながらオヤジは
いきなり佳彦の唇に吸い付いた。
「う!!・・・うげっ・・・!!」
夕食に食べたコロッケが
胃袋から逆流しそうだった。
そんなことも知らずに
オヤジの舌が口の中に侵入してきて蠢いた。