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「じゃあ、行きましょう。」

「はい。」

疑惑はあまり持ち越さない方がいい。

「あの、坂本さんは40代半ばと伺っていましたが。」

「ああ、年齢ね。」

坂本さんは、ちょっと迷いながら、私をちらっと見た。

「志保さんは、40歳？」

「はい。」

「若いね。」

その言葉に違和感を覚えた。

増々、怪しい。

「俺、本当は53なんだ。50代は嫌？」

「嫌ではないですけど……」

正直、同世代だから受けた事もある。

「よかった。50代で書くと、断られる事が多くて。」

「分かります。私も40を過ぎた頃から、申込が少なくなって。」

「人は年齢じゃないのにね。」

「ええ。」

話は合わせたけれど、今から結婚するのに、介護が見えてくる人は、あまり魅力がない。