もう推しとは言えない *番外編更新中
第13章 友達の好きな人 ※由香里side
そもそも…澤畠先生が私にキスしようと思うなんて思えなかった。
…何か、取ろうとしてくれてたとか、多分そういうことなのだろう。
「…そっか、全然気付けなくてごめんね、由香里」
「良い…私が隠してたんだし…。誰にも言ってなかったことだから。」
「…でも、そういえば由香里、バレンタインあたりから澤畠先生に質問行かなくなったよね…そういうこと?」
「うん…。バレンタインの時に告白したんだけど、まぁ…OK貰えるわけないよね。分かってたんだけど…。」
でもやっぱり、それなりに傷付いたし…。
その後は見てのとおり、というか。
…澤畠先生の顔を見たら、泣いてしまいそうになるくらいで。
先生からしたら…迷惑だなぁ、って思う。
「でも…さっきの澤畠先生見てたら、それなりに脈アリそうなのにね。」
「あれは…多分、からかわれたとか、そういうのじゃない?」
多分そういうこと…分からないけど。
何にしても、澤畠先生が私を好きになってくれることなんて、ないだろうから…私は、こうしてこっそりと先生のことを想ってるだけでいい。
「…私のことはいいから。真帆は、九嶋先生とはどうなのよ?ついに付き合った?」
「えぇっ?付き合ってないよ!」