甘い蜜は今日もどこかで
第9章 【離れない永遠に】
「アハハ、わかったわかった」
「あ、それ絶対わかってないやつ」
「大丈夫、私が手放してあげないから」
「椿…………そういう急にデレるとこツボなんだけど?」
「そうなの?私はジロウの全部がツボだけど?」
「…………椿っ!」
「わっ…!」
ずっと固いの当たってるよ。
早く挿れてよ。
キスも良いけどさ。
そっと触るともうギンギンで。
気持ち良さそうに喘ぐ姿が堪らない。
正常位で私から挿れると顔を歪ませる。
「先にイったらお仕置きだからね?」
「んっ………頑張る」
「きて…?奥までジロウでいっぱいにして」
こうして求められて求め返す瞬間が堪らないほど愛おしい。
当たり前だった日常を失いかけてより一層そう思うようになった。
ジロウを手放さないよって言ったのは心の底からの本音。
看取ってあげたい?
看取られたい?
そこまではよくわからないけど、
とにかく人生の最後まで添い遂げたいとは思ってる。
この先どうなるかはわからない。
誰と出会って刺激を受けて、静かだった幸せがひっくり返ることもあるかも知れない。
でもね、例えどんなことが起きようと、私たちを引き裂く何かが降りかかろうと、傷ついて傷つけたとしても。
どう転んだってジロウのこと、嫌いになれない自信だけはある。
ありがとう、ごめんね……を繰り返しながらジロウの傍を離れないんだと思う。
ジロウ自身が私と離れることで幸せになれるんなら話は別だけど………
そんなことにはならないよね………?
考えただけで今は泣けてきちゃうの。
もしも、ジロウが本気で「別れてくれ」なんて言ってきたら私はどんな態度で聞いてあげるのかなって。
現に起きてないことをあれこれ考えたって仕方ないことなのは百も承知だけど。
バカだよね、いちいち不安にもなる。
好き過ぎておかしくなりそう。
あどけない寝顔を見つめながら
ジロウの人生は私の人生だからねって思ってキスをする。
口開けて寝てるの可愛い。
身体中に散りばめられた紅い印。
負けじとジロウにもつけてあげる。
つけた直後の顔は色っぽくて好き。
独占欲が溢れてる。
その顔に絆されて何度目かわからない絶頂を繰り返す。
侵食していく様が心地良い…………………